症例報告

医療ソーシャルワーカーの介入により,心疾患と知的障害との併用申請にて障害基礎年金1級受給に至った単心室症の1例

  • 城戸 貴史1)
  • 田中 靖彦2)
  1. 静岡県立こども病院地域医療連携室
  2. 静岡県立こども病院循環器科

doi: 10.34376/jsachd.C-2025-0004 PDF

早期公開日:2025年11月29日

わが国では,先天性心疾患患者の多くが成人となることが可能となっている.このなかで,成人移行した患者の所得保障は喫緊の課題となっている.今回は,医療ソーシャルワーカーが介入し,障害基礎年金不支給から障害基礎年金1級を受給するに至った単心室症の1例を報告する.症例は20歳代女性,単心室症でFontan術後,その後にペースメーカ埋込,共通房室弁置換術.VVシャントにより強いチアノーゼがあり,在宅酸素療法を導入された.また,地域の発達支援センターで軽度の知的障害の診断を受けている.20歳で障害基礎年金の申請を行ったが,不支給であった.その後,20歳代早期に,医療ソーシャルワーカーの元に相談に訪れた.医療ソーシャルワーカーは,心疾患の障害と知的障害の併用申請を助言し,障害基礎年金1級を受給するに至った.医療ソーシャルワーカーの介入は,成人先天性心疾患患者の社会保障制度の最適化に寄与すると考える.

キーワード:medical social worker,adult congenital heart disease,disability pension,intellectual disability