臓器移植待機患者では申請時に抗HLA抗体の有無を新たに記載する様になりました

臓器移植待機患者の抗HLA抗体有無のE-VASへの入力のお願い

日本移植学会では、脳死下臓器提供数の増加に伴う移植前検査、とくにPhysical
Crossmatch(PXM:CDCXM*/FCXM**)の検査体制が逼迫している現状を踏まえ、持続可能な検査体制の構築に向けた検討を進めてまいりました。
その結果、2025年10月9日の理事会において、以下の方針が承認されました。

1) PXMから段階的にVirtual Crossmatch(VXM)への移行。
2)「全臓器のレシピエント選定において事前に抗HLA抗体検査(スクリーニング検査もしくは抗体特異性同定検査)を実施し、陰性の場合は、リンパ球交叉試験を省略する。
(リンパ球交叉試験=CDCXM or FCXM)」
3) 「抗HLA抗体検査が未施行または陽性の場合は、リンパ球交叉試験を実施し、その結果に基づいて移植可否を当該移植施設が判断する。 」
(心臓 : CDCXMのみ、肺と膵臓・腎臓はFCXMのみに変更。心臓移植に際してはretrospective FCXM***を推奨する。)
4) 移植待機者の抗HLA抗体検査・登録状況をチェックする委員会や体制構築を各臓器移植関連学会で設置する。

現在、抗HLA抗体検査の適応の拡大と上記レシピエント選定基準変更に必要なE-VAS改定を厚労省と日本臓器移植ネットワークにお願いし前向きにご検討いただいており来年には現実となる可能性が高い状況です。

一方で、現時点でも検査体制は極めて厳しい状況にあり、抗HLA抗体陰性者のPXM省略に向けた準備が急務となっております。
つきましては、現在待機中で抗HLA抗体測定が適応となる全患者について抗HLA抗体検査を実施し、E-VASへの結果入力を別紙要綱をご参照いただき、お願いいたします。

尚、臓器あっせんに関する組織適合性検査結果の取り扱いは、レシピエント選択基準に準ずるため、最新改正状況については適宜そちらをご参照いただく予定です。

*CDCXM: Complement-Dependent Cytotoxicity Crossmatch
**FCXM: Flowcytometry Crossmatch
***retrospective FCXM:移植施設がドナー血液を自施設に持ち帰りor 他施設に依頼して移植後又は並行してFCXMを行う事。

【別紙】
E-VASへの抗HLA抗体情報の入力方法について