妊娠後期に急性肺水腫を来した小児期AVSDに対する左側房室弁置換術後の女性に出産後再弁置換術を施行した経験
- 鵜垣 伸也1,2),
- 久保田 香菜3),
- 甲谷 友幸3),
- 今井 靖3),
- 河田 政明1,4,5)
- 自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児・先天性心臓血管外科
- 埼玉県立小児医療センター心臓血管外科
- 自治医科大学附属病院循環器内科
- 自治医科大学附属さいたま医療センター循環器内科
- さいたま赤十字病院心臓血管外科
doi: 10.34376/jsachd.C-2024-0005 PDF
早期公開日:2024年9月10日
小児期に行われた左側房室弁機械弁置換術後の女性が妊娠を希望する際,妊娠中の抗凝固療法に伴う問題や,内在しうるpatient prosthesis mismatchによる房室弁狭窄悪化へのリスク評価はしばしば難しい.今回,妊娠後期に急性肺水腫を惹き起こし,妊娠維持が困難から緊急帝王切開を要した左側房室弁機械弁置換術後(SJM23 mm)の34歳女性に,出産後増悪したpatient prosthesis mismatchによる心不全症状に対して,再弁置換術(SJM25 mm Regent)を施行し,良好な経過を得たので報告する.
キーワード:pregnancy,atrioventricular septal defect,mechanical valve,acute pulmonary edema