成育医療

兵庫県健康生活部健康局医療課 課長 大橋秀隆

 成育医療の概念は,政策医療の 1 つとして,妊娠,胎児,出産,新生児,小児,思春期,母性・父性・成人に至る一連の生殖と成長に関するライフサイクルに関わる身体的,精神的問題を総合的に取り扱う医療として提唱されています.
 そして,医療に加え,家庭や地域においての生活全般を考えた支援が大切であるといわれています.そういう意味からいえば,母子保健対策として県が取り組んでいる,医療機関と地域保健が連携し早期から子育てを支援する母子保健医療情報提供システムの整備や,「親と子」の健全な人間関係の育成を図る親と子のこころの健康づくり推進事業,不妊専門相談事業などにも関わってくる課題だと思います.
 一方,成育医療を診療体制の面からみると,診療科や年齢によって分けられていた従来の診療体制を改め,胎児の段階から新生児,小児,思春期,さらに出産年齢に至るまで,診療科や年齢の枠を越えて一貫して診療することが望まれることとなります.
 兵庫県病院局では,現在県民の皆様からパブリックコメントを受け付けております病院構造改革推進方策(案)のなかで,「より良質な医療の提供」の 1 つとして成育医療の充実を挙げ,「少子化が急速に進む中,将来を担う世代の健全な育成を図る体制の確立が求められる一方,専門分化する医療環境において,妊娠から出産,小児,思春期を経て成人への発達,そして妊娠というサイクルに関わる総合的な医療(成育医療)が求められることから,これらを提供する機能を整備する.」という基本方向に向け検討を始めています.
 疾病を持つ子供たちが健やかに成人し,社会の一員として生き甲斐のある生活ができるように見守り,保障していく責務があると考えておられる院長のもとで,私どもも一緒になって考えていきたいと思います.

 

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