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心室中隔欠損症術後の胸痛について

ご質問

30歳 女性

1970.12月に産まれ、1973.6に心室中隔欠損症、1975.1に両ヘルニア、1978.7にアデノイド、1987.8に左大腿四頭筋短縮症の手術を経て現在に至っているのですが、1990年頃から差し込むような、えぐられてるような胸の痛みがあり、カテーテルの検査を受けた所、特に狭窄部分の無く、"心因性の狭心症"と言われました。最近また 痛みの回数が増えてきたので気になっています。確かにストレスが溜まったりした時に多く見られるのですが、他にもそういう事例ってあるのでしょうか?どのようにこの症状とつき合っていけばいいのでしょうか?後、階段の上り下り等を含めて、学生時代よりも、歩ける距離が縮まってきているのですが、これは致し方のない事なのでしょうか? 初めてなのにたくさん書いて申し訳有りませんが、よろしく御願い致します。



お答え

まず、基本的に心室中隔欠損を完全に閉鎖できた患者さんで、後遺症もなく、また、他に心臓に合併する異常のない場合は、一般の人と同等の生活を送れると考えられています。つまり、学校での体育、仕事、妊娠、出産など十分に出来ます。妊娠、出産時は、心臓を診てもらっている医師と産科医師と共同で診ることになりますが、多くの人が経験しています。

一方、胸の痛みは、心臓、肺、胸膜(胸部内臓を包む膜)、胸郭(筋肉、骨)などに起因します。若い人の場合の多くは内蔵以外の胸膜や胸郭からの痛みで、短時間のことが多く、また呼吸で痛みが強くなったり、指で押すと痛みと同様の圧痛があります。この場合は、心臓カテーテル検査で異常がないことから、心臓に起因した生命に拘わる痛みではないように思います。また、反復していること、熱のないことなどから、胸郭の痛みが考えやすいように思 います。もちろん"心因性の痛み"とも考えられます。 一般的に、心臓手術後の患者さんには"胸痛"の訴えが少なくありません。胸痛は誰でも経験することですが、特に術後の患者さんはその痛みを心臓病と結びつけて考える傾向が強いため、痛みを気にすることが多いように思われます。呼吸すると痛みが強くなるなどの訴えの人も少なくありません。この多くは、寝違えのようなタイプの無意識に 生じたものです。 この様な痛みは命に関わる重大なことはありませんので、なるべく気にされず、痛みの強いときは鎮痛剤を使用することで軽快していく場合が多くみられます。

運動能力の低下に関しては心不全によっても出現しますが、カテ-テル検査等で心臓の機能の異常がなく、心不全の治療の必要もないのであれば、心臓以外の要因、たとえば加齢に伴うものや運動不足など全身の運動能力の低下が原因と思われます。

心機能についての情報や、胸痛についての情報が少ないので 以上のような一般的な回答とさせていただきますが、ご心配な点に関しては主治医の先生にご相談下さい。
文責:丹羽 公一郎