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心室中隔欠損症患者の妊娠と出産

ご質問

31歳 女性

子供のころから心雑音で検査を18歳まで年1回受けていましたが特に異常はありませんでした.24歳位から体調が悪くなると,不整脈がでるようになりましたがあまり気にして いませんでした.
しかし,最近知人の方で,私と同じような条件の方が出産の時に心臓が停止し,たまたま担当医が狭心症で薬を携帯していたのでその薬で,ことなきを得たそうです.
そのことで,検査をすすめられて久し振りにすると心室中隔欠損症と診断されました.小さい穴なので,日常生活は問題ないとの事で,そのままにしていますが,出産時にリスクがあるのでしょうか? 少し心配です.



お答え

妊娠についての御回答が他にも二つありますのであわせてご覧下さい.
妊娠,出産は,母体,胎児のリスクを別々に考えると良いと思います.まず,妊娠中は,心臓が 血液を多く出さなければいけないので,普段と比べ,1.3倍程度余分に働かなければなりません.小さい心室中隔欠損は,普通の人と比べ,普段でも多少心臓の負担がかかっています.しかし,幸いなことに,出産時の負担が加わっても妊娠出産は十分に可能ですし,おおくは,普通の人と同様に出産をしています.ただ,心臓に細菌がついてしまうと,細菌性心内膜炎をおこすことがあるので,歯を抜くときと同様に出産時にも抗生物質による心内膜炎の予防が必要です.いずれにせよ,妊娠出産時には,主治医と産婦人科医の両方にかかりアドバイスを受けて下さい.胎児は,遺伝のリスク以外は,殆ど心配ありません.母親が先天性の心臓病で,家族に先天性心臓病の人がいない場合こどもに心臓病が生まれる確率は5%位です.確率的には低いと考えられます.
文責:丹羽 公一郎