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ファロー四徴症と高齢出産

ご質問

37歳 女性

はじめまして。現在37歳でもうすぐ38になります。
私は3歳のときにファロー四徴症の根治手術を受け、その後の経過は良好で何事もなく過ごしてきました。
二つ質問をさせていただきますが、まず一つは不整脈について質問をさせていただきます。去年まで不整脈を感じることはなかったのですが、今年に入ってドキッとした感じがするようになって近所の循環器科の医者に診てもらって、レントゲン、エコー、心電図をとりました。健康な人にもある不整脈なので特に問題ないと思いますと言われましたが、期外収縮の場合何か気をつけなければならないことはありますか。
もう一つは高齢出産についての質問です。私は最近結婚しました。子供は心臓に負担が掛かりそうなので要らないと思っていたんだけど、最近、実の母がやたら孫、孫ってうるさくて少しうんざりしています。母は心臓は完全に治っちゃったんだから大丈夫だと言い張っています。ファロー四徴症の上、期外収縮があり、高齢出産では高リスクだと思いますが、出産は可能でしょうか。



お答え

まず最近、期外収縮を感じるようになってきたことについてですが、期外収縮には心室性と心房性があります。ファロー四徴症の手術後ですと、肺動脈の狭窄、逆流、右室圧の上昇、心室中隔欠損の遺残、三尖弁逆流、心機能障害などの遺残病変により、右心室、右心房に負担がかかり、期外収縮や頻拍が出現することがあります。まずこれらがあるか否かは大事な問題で、必要であればそういった遺残病変に対して治療をしなければならないことがあります。遺残病変が無いか、軽微な場合は問題なく、期外収縮も頻拍へ進行しなければ特に心配することはありません。期外収縮は若い人では感じることは稀ですので、以前からあったものを最近感じるようになっただけかもしれません。ファロー四徴症の手術後、成人となっている人は、24時間の心電図をよると、殆どの人が期外収縮を認めています。しかし、これは、多くの場合、日常の問題になりません。

妊娠・出産に関してですが、ファロー四徴症手術後の妊娠出産に関する日本の多施設調査では、心不全、不整脈を合併する人が一部におりますが、多くの人は無事に出産できています。心不全や肺高血圧が無く、通常の生活ができているのであれば、妊娠出産は、一般の人と同じように、可能です。ただ、妊娠、出産には注意することがありますので、主治医とよく相談しながら、勧めることは、必要ですし、前述のような病変がある場合は妊娠、出産により悪化して、強心剤や利尿剤などが必要になる場合もあります。
産後の育児などで体力を使いますので、若いうちのほうが対応する力もあると思いますが、38歳という年齢はそれほど無理な年齢というわけではないと思います。通常の高齢出産のリスクに加えて、多少心臓のリスクがあるくらいでしょうか。ただ後者の心臓のリスクに関しては、直接診察や検査をしているわけではないので、何とも申し上げられません。

主治医の先生、ご主人とよくご相談になって決められたらいかがでしょうか。
文責:立野 滋