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修正大血管転位症の予後について

ご質問

34歳 女性

今後の生活に不安を持ち始め、検索にて当ホームにたどり着きました。まず私の現在までの経過を記します。
生後すぐに心室中隔欠損症が発見され、3歳(昭和47年)で手術することになりました。開胸した時に修正大血管転位が見つかりましたがきれいな状態だったので、VSDのみパッチをあて閉胸したそうです。術5年後から房室ブロックが始まりましたが、自覚症状もなく健康状態でした。その後何も無く24歳で結婚もしました。25歳で男児を自然分娩で無事出産しましたが、半年後から息切れが頻繁に起こり嫁ぎ先近くの病院に行きましたが、心臓は問題なく育児による疲労と診断され、治療も無くこの息切れは1週間位で治まりました。そして私が27歳の頃から息切れが時々出るようになり、カテーテル検査をし、肺高血圧が怖いからと血圧を下げる薬の服用を始めました。そして自覚症状も増え心室性期外収縮も有り、32歳でDDDペースメーカーの埋め込みをしました。その後は順調ですが、やはり登り坂や階段には息切れが出ます。修正大血管転位はそのまま残っています。病院には1ヶ月に1度通院。子供は8歳になりましたが、第2子は医者に止められています。毎日好きな物を食べ、好きな事をして暮らしていますが、姑と同居なのでストレスは感じています。
長くなりましたが、これが私の体です。最近、これからの自分が不安になってきました。今は周囲から見れば健康に見える私ですが、何歳まで今のように生活できるのか、何歳から家族の介護が必要になるのか。これからの私の体は、どうなるのでしょうか?旅行に付いてはどう思われますか?行ける内に行った方がいいと思いますか?海外旅行もしたいのです。色んな国に行きたいのです。時差のある国にもチャレンジしたい!人生長いので急ぐ事無いのでしょうが、ついあせってしまいます。長くなりましたが、よろしくお願いします。



お答え

修正大血管転位症の場合、房室ブロック、心室中隔欠損症あるいは肺動脈狭窄症の合併がよくみられます。全く合併症のない場合は右心室と左心室が反対になっているだけで、血液の流れは正常であるために60歳から70歳と平均に近い寿命を保つことも出来ますが、力の弱い右心室が全身への血液を流していることより心室の動きが悪くなったり、心房と心室の間の弁も反対であることから三尖弁が高い血圧にさらされ逆流してしまうこと等により、寿命、生活の程度が左右されます。
御質問のなかで問題となっているのは労作時の息切れですが、原因として既に治療をしている房室ブロック、原因は文面からは分かりませんが肺高血圧(類推できるのは心室中隔が明いていたときに肺が痛んでしまったこと、右心室の動きが悪いか三尖弁の逆流が有るため肺の血液が心臓に還りにくいために肺の血液がうっ滞し起きていると考えます)、三尖弁逆流あるいは右室収縮力の低下による心不全が考えられます。房室ブロックはペースメーカーで良好にコントロール出来ますので、問題は無いと思いますが、他の要因の場合は総合的にみて内科治療、外科治療を選択する事になるかと思います。さらにその原因、程度によって生命予後も規定されますし、治療の指標にもなります。
今後の見通しといった御質問には上記のような情報が有りませんのでお答えすることは不可能です。その点につきましては主治医の先生と良くお話になり、現在何が息切れの原因になっているかということ、その治療は可能かどうか、治療を選択した場合に将来の見通しはどうかといった御質問をしてみることが大事かと思います。肺高血圧、心不全に対してもいろいろな薬が有りますし、そういった治療をしながら、体に合った生活を選択して行かなくてはならないと思います。
年齢的にも、あるいはお子さんのことを考え将来の不安をかかえていることは推察されます。また外来で主治医の医師に将来はどうなるのかと聞くのも大変勇気がいることだと思います。とても前向きな方であることが文面から推測されますので、いろいろやりたいことがあり将来設計をする上で体のことを良く知りたい旨をお話になれば、主治医もそれに答えてくれると思います。
十分なお答えにはなっておりませんがご参考になれば幸いです。
文責:立野 滋