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原発性肺高血圧症について

ご質問

48歳 女性

私は48歳の女性です。肺動脈圧が80から100です。今後まだ圧はあがるのでしょうか。それとも心臓の右心室肥大が問題なのでしょうか。2年前には300メートル歩けたのが、今では家の中でも歩くと苦しいです。進行は肺動脈圧はしていないという事ですが、どうして歩けなくなってしまったのでしょうか。



お答え

動ける範囲が、徐々に少なくなっているご様子で、生活の制限が大きくなり、毎日の御苦労が多いと思います。一言で、肺高血圧といっても、原因により、症状が多少異なりますし、治療法も異なる場合があります。ご質問の情報がわずかなので、肺血管以外に原因の無い原発性肺高血圧の場合について、お答えしたいと思います。
これは、肺血管の抵抗値が上昇して肺高血圧となっている場合です。この場合に、歩行距離が制限される様になるもっとも大きい原因は、肺高血圧の進行です。肺高血圧が進みますと、肺動脈弁の逆流を伴い、肺動脈に血液を送る右室の働きが低下します。右室の逆流を防ぐ、三尖弁の逆流を伴う様になります。また、心房の間に穴が開いていると(卵円孔)チアノーゼが強くなります。心室、心房からの不整脈も起こります。肺高血圧の程度が進行していない場合でも、肺高血圧が長い間、続いていると、そのために、右室の働きがおとろえて、心不全を起こして、肺高血圧の進行した場合と同様の結果となり、活動範囲が制限されるようになります。肺の大きな血液の固まり(肺血栓)が、できた場合も同様のことが起こります。また、左室の動きが悪い場合も、徐々にこのような状態になります。病状については、受け持ちの先生によく相談されると良いと思います。
文責:丹羽 公一郎