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肺高血圧症と妊娠

ご質問

30歳 女性

18歳の時、原発性肺高血圧症と診断され、現在妊娠の疑いがあります。
主治医によると患者さんの中ではまれに見る軽い症状だということで現在睡眠時酸素吸入とアダラート・ラシックス・アルダクトンを処方してもらい飲んでいます。BNP数値はここ一年20~40くらいの数値です。2年前に結婚し、当時よりも症状が少しでもよければ妊娠出産は可能だと言われましたが、その後何の検査も受けていません。
妊娠出産は可能でしょうか。



お答え

原発性肺高血圧症は、先天性心疾患に見られることのあるアイゼンメンゲル症候群などと同様に、妊娠出産の危険率が高い(母体、胎児ともに)、代表的疾患です。ただ今回のご質問の方は、まれに見る軽い症状で、当時よりも症状が少しでもよければ妊娠出産は可能だと主治医から告げられているとのことですね。
一般的に、心臓病の方が、妊娠出産をすすめるにあたっては、妊娠前の状態を十分に評価する必要があります。原発性肺高血圧症では、肺血管の抵抗値、肺動脈圧、右心室機能、チアノーゼの有無、肺血栓の有無など、評価すべき項目があます。疾患により評価すべき項目は異なりますが、どの疾患でも、評価項目の程度を総合して、妊娠出産のリスクを推定していきます。これにより、妊娠出産を安全にすすめられるか、どのような点を注意して、どのような薬剤をつづけるか(胎児への影響も考慮が必要です)、出産は安全か、どのような方法を取るか、出産後の育児は可能か等を考慮します。そして、最終的なリスクを評価して、ご本人、ご家族と十分に話しをして、今後の方向性を決定します。原発性肺高血圧症等リスクの高い疾患では、このようなプロセスが非常に大切です。
今回のご質問では、診断名はありますが、参考となるデータが、全く示されていないので、Q & Aで、 妊娠出産は可能でしょうか。というご質問に、的確にお答えすることは出来ません。主治医の先生は、以前からの経過をご存じで、データもお持ちですから、ぜひ、主治医の先生とよくお話をする様になさってください。
文責:丹羽 公一郎