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肺高血圧と高地での生活

ご質問

55歳 女性

7月4日付で『心室中隔欠損症の運動制限について』として登載いただいた者です。
あやふやな知識で質問したため、質問の意味が通じず申し訳ありませんでした。
再度主治医(血液・心臓専門医)の話を聞きましたところ、三尖弁からの逆流数値だそうです。繰り返しになりますが、昨年の心エコー検査の結果は26、今年は27~28でした。主治医の話では、右心室に圧力がかかるために三尖弁の逆流を招いている、このように肺にも圧力がかかる状態が続くと肺高血圧になる懸念がある、そこで登山不可となったようです。ただ、平成12年に心エコー検査を受けた病院では、三尖弁からの逆流が去年と今年で変わりがないのは、もともと私はそのような数値ではないか、との見方もできるとの意見で、その数値が特別高いものとは思わない、もっと高い人もいる。過去3回同じことを言われたのなら、心室中隔欠損症はだんだん良くなる病気だから、今更悪くなったと考えなくてよいのではないか。富士山のような極端に高い山や、きつい山は止めておいたほうが良いだろうとの意見でした。
ただ、主治医が心配する逆流の数値ですが、平成12年に受けた心エコーフィルムの貸し出しを依頼して、主治医がみたところ三尖弁からの逆流があったのかなかったのか、フィルムには映っていなかったようです。その場所が撮影されていないという意味かどうかは分かりません。
医師によって意見がさまざまなので、私としては本当に登山不可と言われるほど、悪い状態なのかどうかかえって不安になります。コレステロールが高いためメバロチン10と血圧は境界域でしたが、先天性の心疾患を考慮し、メルバスク錠5mgを飲んでいます。後天的な心疾患はありません。
たびたび申し訳ありませんが、この逆流数値だと運動制限(登山等)を受けるかどうかのご見解をお聞かせください。



お答え

この数値は、三尖弁の逆流血流の流速です。肺動脈の血圧が高いと三尖弁の逆流血流の流速が速くなります。従って、この値から、右心室、肺動脈血圧を推定できます。この方は、軽度~中等度の肺高血圧になります。もちろん、以前からあったのか、最近、肺高血圧が進行してきたのかはわかりません。
この疾患でのデータはありませんが、心房に穴のあいている心房中隔欠損症では、高地に暮らすことによって、肺高血圧が進行したという報告があります。また、肺高血圧が高度である疾患で、海抜の低い所にすんでいる人は、高地を訪問しないようにとされています。従って、一般的に肺高血圧のある人は、高地への登山、競争を伴う運動などは、奨められないと考えられます。医者側からのアドバイスとして、富士山のような極端に高い山や、きつい山は止めておいたほうが良いだろうとの意見は、妥当なように思われます。一方、飛行機での旅行はやはり、気圧が2000m~3000mの高地と同様になりますので、血液中の酸素濃度が低下します。しかし、自分で気づかない程度ですし、大きな弊害は無いとされています。しかし、飛行機の中は湿度が極端に低いので、水分補給は大切です。

心室中隔欠損症と肺高血圧、高地での生活について
文責:丹羽 公一郎