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動脈管開存症のカテーテル治療

ご質問

61歳 女性

息苦しいなどの症状はなく、日常生活に支障はないのですが、以前から心臓に雑音があると言われており、検査をしたところ、動脈管開存症と言われました。
穴は7~8ミリと大きく、肺動脈へは普通の2.8倍の血液が流れ込み、肺動脈が大動脈と同じくらいの太さになっていると言われました。できるだけ、外科の手術ではない治療法でと思っていたのですが、カテーテルを入れて、コイルで穴をふさぐには穴が大きすぎ、コイルも何本か必要とのことで、外科での手術を勧められました。やはり、カテーテルの手術では難しいのでしょうか。



お答え

動脈管は大動脈と肺動脈を結んでいる管で,胎児では全身の血流を維持するために非常に重要な役割を果たしています.通常生後数日以内に閉鎖してしまいますが,なんらかの原因で動脈管が閉じ切れなかった状態を動脈管開存症と呼びます.小児期に比較的小さな動脈管でも,長期間の血流の影響で加齢とともに動脈管自体が大きくなってくるといわれています.最近,成人の動脈管開存症に対してもコイルを使ったカテーテル治療が可能となってきました.通常のカテーテル検査と同様の方法で動脈管の閉鎖が可能で,比較的小さな動脈管開存症には有効性の高い治療法と考えられています.しかしながら,4mm以上の動脈管の閉鎖術になると技術的に困難なことが多くなります.

ご質問いただきました7~8mmの動脈管となりますと,現在の状況ではカテーテル治療はかなり難しいと考えられます.このような大きな動脈管開存症では肺高血圧の合併などがあり,今後のことを考えても,手術による治療が必要だと考えます.ただ動脈管の形態や直径を正確に計測することはしばしば難しいことがありますので,担当医とよくご相談いただくのがいいと考えます.
文責:赤木 禎治