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大きな心房中隔欠損症(一次孔欠損)

ご質問

55歳 男性

先日、激しい心不全を起こし緊急入院したところ、先天性心疾患である心房中隔欠損症と診断されました。
私の場合、一次孔欠損症であり、欠損孔は50mmもあるとのことでした。
肺動脈圧は40mmHgであり、左右シャント率などをみても主治医は手術が適応できるだろうとおっしゃっています。なお、心房細動はあるそうです。
そこで、3点お聞きしたいことがあります。
  1. 50mmの一次孔欠損の場合、パッチ閉鎖術で欠損孔をふさぐことができるのでしょうか?
  2. 欠損孔をふさいだ場合、急性左心不全を起こす可能性はありますか?また、ほかにどのような危険性がありますか?
  3. 現在、ワーファリンを内服していますが、肺動脈圧が高くなったりはしないでしょうか?心房細動があるので服用したほうがよいのでしょうか?
宜しくお願いいたします。



お答え

大きな心房中隔欠損(一次孔欠損)でも成人期になるまで症状に乏しい事も少なくありません。しかし心房細動を合併すると症状が急速に悪化することがあります。
さてご質問に対する答えですが
  1. 欠損孔の大きさが50 mmであってもパッチを用いて閉鎖する事は可能です。また肺動脈圧が40 mmHgと中等度にとどまっていますから欠損孔を閉鎖する事で右心機能に大きな影響は出ないと考えられます。
  2. お尋ねにあるように成人期まで未治療できた患者さんの中には左室容積(左室の大きさ)が縮小している事がありますので,欠損孔を閉じた後容量負荷増加のために急性左心不全を起こす可能性はあります。しかし術後の注意深い対処によって回避することはできるでしょう。
あとは房室弁,特に僧帽弁の機能は大事ですので心エコーなどによる検査が必要です。心房細動については発生時期や心電図の所見によっては手術により正常調律に回復する可能性もありますので主治医のご意見をよくお聞きになって下さい。
文責:松尾 浩三