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僧帽弁逸脱症候群について

ご質問

28歳 女性

8歳の時に僧坊弁逸脱症と診断されました。特に治療せず年1度の検査をしていましたが、思春期のころから勝手に検査へ行くのをやめ、平成14年の妊娠発覚時に久しぶりに検査をしましたが特に問題なく、出産も無事おえました。今後、どのようなことに気をつければよいですか?風邪で近所の内科に行って僧坊弁逸脱と言うと必ず抗生物質を処方されますが、菌から自分の弱い部分の心臓を守るためと思ってよいですか?よろしくおねがいします。



お答え

ご質問ありがとうございます。僧帽弁逸脱症候群は人口の3~10数%と比較的多くの人に見られます。ほとんどは特に原因のない特発性のもので、多くは症状はなく経過することから、病気というより体質的なものでエコーの機械が進歩したため多くの方に見つかるようになったと説明する医師もおります。
まれに僧帽弁の逆流の進行、逆流を伴った場合に感染性心内膜炎(弁に細菌が付着)の合併、胸痛、不整脈を起こしてくる場合がありますので、その場合は治療が必要になりますが、たいていは無症状で治療や運動制限の必要もなく経過します。僧帽弁逸脱症候群に関して以下のホームページでも図解で詳しく掲載されておりますので参考にしてください。
札幌厚生病院循環器科 > 僧帽弁逸脱症
社団法人臨床心臓病学教育研究会 > 僧帽弁逸脱症候群

次に抗生物質についてですが、僧帽弁逸脱症候群に僧帽弁の逆流や肥厚が合併した場合は普通の方よりも心臓に細菌がつきやすくなるために、体の中に細菌が入る可能性がある場合(抜歯、出血を伴う歯科治療、喉、消化器、泌尿器の外科的な治療など)は抗生物質による予防が必要ですが、ウィルス性の感冒等では必ずしも必要ではありません。ただピアスの穴をあけた後や手足の皮下膿瘍から感染性心内膜炎になった方もおられるので、扁桃炎から菌血症を起こしてとか、肺炎になって菌血症を起こしてとかの可能性を考えると、熱が長引く場合に念のためといって抗生剤を飲んで頂くこともあります。ただ逆流がない場合は全く不要に思います。
感染性心内膜炎に関しましても以下に図解で詳しく説明されたホームページがありますので参考にして頂ければと思います。
札幌厚生病院循環器科 > 感染性心内膜炎
文責:立野 滋