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ファロー四徴症の寿命

ご質問

35歳 男性

私はファロー四徴症で3歳になった時に手術をしました。手術後は他の人と比べて、耐久力に関して劣っていました。マラソンなどは先生から控えるようにいわれてまして、他の人と同じように学生のとき走ったことはあまりありません。ただ、それを除いては何ら変わりはなかったです。寒くなると胸が痛くなることはあります。定期的な診断は20歳の頃を境に行かなくなってます。

質問ですが、最近一般的にこういう手術をした人の寿命は短いと聞きましたが、実際のところどうなんでしょうか。最近、何かと体にガタがきてるので気になってきました。



お答え

ファロー四徴症は、小児期は、長時間の運動以外に大きな症状を認めることは少ないのですが、年齢とともに、徐々に症状が出現してくることがあります。その程度は、手術の内容、術後の程度などにも依存しますが、病名であげると、肺動脈弁狭窄/閉鎖不全、右室機能低下、三尖弁閉鎖不全、上室性不整脈、心室性不整脈、大動脈弁閉鎖不全、大動脈拡張、左室機能低下などを伴う場合があります。これらの問題の多くは、今までのQ and Aに掲載されています。参照してください。これらの問題点の程度により、寿命は左右されます。多くの方は元気に暮らしています。しかし、非常に頻度は少ないのですが、突然死、心不全により30-40代で亡くなる方もいます。また、50歳-60歳代でも、一般の人と同様に近い生活を送れている方も少なくありません。最近、突然死の多くは、主に、肺動脈狭窄/閉鎖不全、右心機能不全、不整脈のために起こることがわかってきています。このため、カテーテル治療を含めた不整脈治療、場合によっては、再手術により肺動脈を治すことにより、突然死の予防が可能になってきました。また、心不全に関しても、再手術で改善することが少なくありませんし、多くの有効な薬剤も、使えるようになりました。
一般的に、ファロー四徴の寿命は、一般と比べると短いとされています。しかしファロー四徴患者さんの寿命は、以前よりもはるかに良くなっています。日本のデータでの、手術後25年生存率は、96-98%になっています。欧米での報告で、術後25年以降、生存率が下がってくるとの報告もありますが、定期的な受診と問題点に対する対応によって、治療が手遅れになることをふせぐことが可能になってきています。このため、今後、定期的に受診する事により、寿命は長引くことが期待されています。以前、受診していた施設、或いは、成人先天性心疾患研究会などにでている施設を受診され、現在の状態の診断を受けることを是非おすすめします。
文責:丹羽 公一郎