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心房中隔瘤について

ご質問

72歳 女性

叔母(72歳)が、血栓が臓器に回り大腸と小腸に血栓が詰って一部壊死してしまい、命に関わる為、切除してしまいました。大腸(残り50cm)小腸(残り50cm位)を切除し、人工肛門造設さらに、腎臓と肝臓も血栓が一部つまり、半分位の機能しか働いていません。 血栓の原因を調査(血液検査とエコー)し、先天的な「心房中隔瘤」と診断されました。現在は、血液がかたまりにくくなる薬を点滴により投与して入院しています。 質問は、「心房中隔瘤」の原因と症状(血栓が飛ぶ等)、予防と治療方法について解答頂ければ幸いに存じます。



お答え

臓器の機能が落ちていて大変な事と拝察いたします。さて、心房中隔瘤は、先天的な(生まれつきの)病気のため、明らかな原因はわかっていません。心房を隔てる心房中隔に粒状の突出部が、出来ている疾患で、呼吸につれて、右房、或いは左房に瘤が飛び出てきます。日本の高齢者の統計では、3%程度の人に認めるとされています。心房性の不整脈、さらに、最も重大な合併症が、脳血栓(全身の血栓)です。若年者でも、脳血栓を起こすことがあります。これは、瘤状になった中隔瘤の左心房側に血栓が形成されて、それが、はがれて全身に流れるためと考えられています。心房中隔瘤の10-15%位で、脳血栓を起こすとされています。血栓を起こした人では、抗血小板薬、抗凝固薬などの投与が行われますし、繰り返すことがありますので、その予防にも使われます。繰り返す場合など、手術的に取り去ることも行われます。
文責:丹羽 公一郎