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ファロー四徴症に合併した心室頻拍に対するカテーテルアブレーション

ご質問

38歳 女性

ファロー四徴症術後の心室頻拍の治療法についてお教え下さい。
私は2歳の時ファロー四徴症根治手術を受けました。その後15歳の時心室頻拍発作を起こし、手術した病院とは別の近所の病院の循環器科にかかってジゴギシンを3年間服用しましたが効かなくなり、発作の度に電気ショックで元に戻してもらっています。薬もワソラン、インデラル、メキシチールに変えて15年間服用、現在に至っています。が、最近は顔色も赤黒い感じで、ちょっとしたことで脈が少し速くなるようで不安を感じています。カテーテルアブレーションを受けた方がよろしいでしょうか。昨秋の検査でBNPは157です。主治医からは今のところカテーテルの勧めはありませんのでこちらからは切り出しかねています。このまま薬を飲み続けても長く生きられないと思うので、カテーテルアブレーションに一縷の望みをつないでいます。お忙しいところ大変恐縮ですが、カテーテルアブレーションについて詳しい情報をお教えください。よろしくお願い致します。



お答え

ファロー四徴症に対する手術ではでは右心室に切開を加えることで不整脈の原因を作ることがあり、また術後の肺動脈狭窄あるいは逆流によって右心室圧が高まったり右心室が拡張してより右心室からの不整脈が出現しやすくなることがあります。右心室を起源とする心室頻拍に対しての治療は、薬、カテーテルアブレーション、植え込み型除細動器、手術といった選択肢があります。薬によってコントロールできない場合はさらに治療を進める必要があると考えられます。その際不整脈自体の性質、特徴と心臓の状態が治療法を決める上で大事なことになります。心臓の機能自体に問題がなければ、電気生理検査により不整脈の起源、特徴を解明した上でアブレーションを選択できると思います。
不整脈時に血圧が低下し突然死の危険があり、アブレーションがうまくいかない場合は植え込み型除細動器による頻拍の停止、突然死の予防が必要になる場合もあります。右室機能に問題があり、それが手術で治療可能な場合(高度の肺動脈弁逆流、肺動脈狭窄が残っている場合など)には電気生理学的検査による頻拍の検査とアブレーション、さらに手術による血行動態の改善に加え不整脈手術の追加により頻拍をコントロールする試みがされてもいいかと思います。薬物治療以上の治療に進む場合には、現在の頻拍の頻度、重症度、突然死のリスクを考慮して考える必要があると思います。
心臓の状態、頻拍時の状態についての情報がありませんので、これ以上のお答えをすることはできません(心臓の状態の評価は、最終的にカテーテル検査になります)が、このような選択肢があることをご理解して頂き、主治医の先生とご相談して頂ければと思います。
文責:立野 滋