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心房中隔欠損症と脳梗塞

ご質問

53歳 女性

母のことについてのお尋ねです。
性別:女性 年齢:53
病名:心房中隔欠損、肺動脈弁狭窄症
検査結果:心カテにて肺動脈弁狭窄と卵円孔開存が確認されました。肺動脈弁狭窄症の圧格差は20mmHg、卵円孔左右シャント率は15%、肺体血流比は1.1でした。
高血圧、高脂血症はありません。過去10年間に3度の脳梗塞を起こしています。以前より心雑音は指摘されていましたが今回平成16年9月に3回目の脳梗塞を起こし、初めて心臓の精密検査を行い、上記病名が判明しました。結局、この所見では心臓の障害の具合も軽度のため内服(ワーファリン6mg)で大丈夫であろうとのことで退院しました。しかし、平成17年3月に再度倒れ(TIA疑い?)MRIを撮ったところ半年前の画像と比較し新たな2箇所の梗塞が見つかりました。
よって今回は除外診断をしていくと心臓しか原因が考えられないためPOEを勧められています。心房中隔欠損と肺動脈弁狭窄は比較的先天性心疾患では多いが脳梗塞を起こした症例はほとんど見たことがないとの話をドクターがされました。手術をすれば今後は脳梗塞を起こすことはなくなるのでしょうか。このまま内服で様子を見た方がよいのでしょうか?ご意見をお聞かせください。なお、ワーファリンは6錠でも効きが今ひとつ(INR1.5前後)なため、先日より7錠に増量しています。



お答え

心房中隔欠損に、脳梗塞を合併することはありますが、頻度は高くはありません。卵円孔(心房中隔欠損症の小さなものと考えてください)に脳梗塞が合併する頻度も不明ですが、欧米では、最近多くの報告があります。脳梗塞の明らかな原因が不明で、卵円孔が開いている場合、肺の血圧が上昇したりした場合に、卵円孔での血液の流れが、右心房から、左心房に向かうことがあります。この時に静脈系統にできた血液の固まりが、卵円孔を通過して、脳梗塞を起こすことがあります。この場合は、卵円孔をふさぐことで、症状は無くなります。
脳梗塞の原因は、他にも考えられますので、主治医の先生と良く相談してください。
文責:丹羽 公一郎