HOME > FAQ > 心房中隔欠損症と洞不全症候群(徐脈)

心房中隔欠損症と洞不全症候群(徐脈)

ご質問

40歳 女性

32才の時に心房中隔欠損症と判明し、パッチ閉鎖術という手術法で穴を塞ぎました。以後、1年に1度の検診を受けながら日常生活を送っていますが、術前に脈拍数が100あったのに対し、年数が経つ毎に減っていき、現在では50~70しかありません。主治医は「除脈」と診断。50~40であれば、問題はあるけれど心配はないといいましたが、かがんだりしたら、数秒ですがめまいがします。私自身はとても気になるのです。術後で、こういった症例はあるのでしょうか?もしあるのであれば、検査等をした方がいいのでしょうか?



お答え

心房中隔欠損の中で、静脈洞型(位置による分類)の場合は手術により洞不全症候群(心臓手術後のペースメーカーについてを参照)を合併することがあり、脈が遅くなります。脈が遅くなることに対しての治療としてはペースメーカー治療がありますが、その適応となるのは、
  1. 失神や目眩などの徐脈や洞停止による症状がありかつその症状が徐脈や洞停止と関連づけられるもの
  2. 40/分未満の徐脈
  3. 頻拍の合併があり、脈を遅くする不整脈の薬を内服する必要がある方
などです。
また遺残病変や心不全などで徐脈により心不全の悪化等が考えられる場合は早めにペースメーカー治療を開始する場合もあります。

心拍数は50-70というのは少し遅い程度だと思います。また目眩についてですが、体位変化(突然立ち上がったときなど)に出現するものは、自律神経による血管の調整が不十分であるため脳への血流の供給が一次的に少なくなるときに起こることが多いと考えられているので、心臓が原因ではないように思います。仮にこの症状の時に脈が遅くなっていればペースメーカー治療を検討しなければいけないと思いますが、そうでない場合(上記の様に自律神経が原因の場合)は当然ながらペースメーカーを入れても症状はなくなりません。

さらに検査を受けるとすれば24時間心電図ですが、目眩の出現する時の詳しい様子、心臓の状態、普段の心電図をみて考えますので、した方がいいかどうかの判断はできません。主治医の先生とご相談下さい。
文責:立野 滋