HOME > FAQ > 先天性心疾患の遺伝について2

先天性心疾患の遺伝について2

ご質問

37歳 女性

私は、先天性心室中隔欠損症・動脈管開存症の手術を幼少の頃にし、術後、完全房室ブロックになり現在ペースメーカを埋め込んでいる者です。24歳の時に出産し、その時に妊娠25週目に出生前診断のエコーをしていただきました。その時の検査では特に子供の心臓には異常がなく、生まれてからの保健所や小児科の検診でも順調に育ちました。ただ、一度も心臓専門医の外来でくわしい検査をしていただいたことがなく、今年中学生になり剣道部に入ったのですが、部活では激しいトレーニングをするようなので、一度、検査をしてもらう必要性はあるでしょうか?やはり、心臓病の母親から生まれているということを子供は頭のどこかに置いておくことが必要なのではないかと思うのですが、よろしくお願いいたします。



お答え

13年前の出産ですから、胎児超音波検査は1993年頃ということになりますが、当時は胎児超音波検査に関わる医師はまだ少ない時代でした。そういう状況において、質問者の方が胎児超音波検査を受けられたのは、きちんとした医療を受けていたということを示しているのだと想像されます。
お子さんは検診で異常を指摘された事はなく、無症状ということですから、先天性心疾患である確率は極めて低いと言えます。しかし、胎児超音波検査では、小さな心室中隔欠損症や心房中隔欠損症など、軽症の心疾患までは診断できないことがあります。更に、お子さん(性別はわかりませんが)がもし先天性心疾患であれば、お子さんのお子さん(つまり、質問者の方のお孫さん)も心疾患となる可能性が高くなります。ですから、安心のためにも、一度、心臓病の専門の医師の診察(超音波検査も行うとおもいます)を受けるのはいいことだと思います。一般的に生産児の先天性心疾患の頻度は約1%ですが、親が先天性心疾患であればその確率は高くなることが知られています(母親が心疾患の場合は約5%、父親が心疾患の場合は約3%の子供が心疾患となります)。決して急ぐことではないと思いますが、ご検討されたらどうでしょうか。
文責:川副 泰隆